・メキシコペソのスワップ金利が高いので投資してみたいがよくわからない。
・突然の為替変動でロスカットされるのが怖い。
・そもそもメキシコペソって大丈夫?
こんな悩みをお持ちの方にお答えします。
Contents
メキシコペソの特徴を知りたい

まず、「メキシコペソって大丈夫?」という疑問から、色々な角度から見てみましょう。
メキシコのGDP(経済規模)はどのくらいか?【国の信用度を知っておこう】
まず、メキシコって国が儲かっているか?の指標の一つに「GDP」があります。メキシコは2018年時点で世界第15位のGDP(国内総生産≒経済規模の大きさ)を誇る国です。ただ、世界第15位といってもピンとこないと思いますので、ランキングデータを見てみます。

(出所:Global Note)
メキシコというと、「新興国(これから発展する国)」というイメージが強いと思いますが、既に割と世界でも上位の経済規模であることがわかります。FXの世界では、同じ高金利通貨で人気のオーストラリアがすぐ上の14位にいますので、先進国のオーストラリアと経済規模はあまり変わらない、ということになります。
同じく、高金利通貨のトルコは、メキシコペソの前に、各FX会社が取扱いを始めましたが、トルコは経済規模でいうと、メキシコよりも下位にランキングされています。

(出所:Google Public Data)
経済成長の推移から見てみます。FXで人気の高金利通貨のみを集めてみました。現在、高金利通貨のオーストラリアは14位、メキシコは15位ですが、過去には順位が逆転したりされたりでデッドヒートを繰り広げています(笑)。先ほどの経済規模を表すGDP同様、メキシコとオーストラリアは経済的にはかなり近いことがわかります。カナダは想像通り強いですが、トルコや、南アフリカはメキシコよりずっと下を走っていることがわかります。
メキシコは何で稼いでいるのか?【GDPの中身を知ろう】
メキシコという国は一体何で稼いでいるのか?それがGDPの中身になります。メキシコのGDPの29.5%は輸出となっており、そのうち自動車を中心とした工業製品が89.3%となっています。これはメキシコの人口の大半が30歳未満と豊富な労働力があることと、自動車大国のアメリカに近いという地理的優位性から、輸出生産拠点として海外からの投資が多いためです。トヨタをはじめとする日本の自動車メーカーも進出しています。
また、メキシコでは資源(原油・鉱産物)も産出することから、「資源国通貨」とも位置付けられますが、これには個人的に若干異論がありまして、原油と鉱産物を合わせてもGDP比7.3%程度しかありません。なので、この辺りはあまり意識する必要もなく、なんとなく「そんなものか」程度で良いと思います。
メキシコの政策金利の推移チャート
高金利通貨のメキシコペソにおいて、「GDP」よりも知っておくべき重要な情報が「政策金利」です。

(出所:外為ドットコム)
上記の表で「高金利通貨+日本・米国」を表示してみました。
この記事の執筆時点の2019年8月現在では、トルコは別格として、メキシコは8.25%他の高金利通貨に比べても政策金利が高いことがわかります。でも、金利が高いということは、インフレが進んでいるとも言えますので、少々不安も感じます。
少し投資寄りに見方を変えて、投資判断に使われる国債の格付けで投資リスクを考えてみます。

(出所:https://lets-gold.net/)
国債の格付けというのは、その国の信用度を測る目安として使われます。これを見るとメキシコは33位ですね。高金利通貨のトルコはさらに下の47位、南アフリカで44位となっていますので、他の高金利通貨よりメキシコは安全だということが言えると思います。ちなみに日本も23位とかなり低いですね。。。
メキシコペソのスワップ投資でおすすめのFX会社は?
ここまでの記事を読んで、「メキシコペソが案外いいんじゃない?」と感じていただけたかと思います。
・オーストラリアの豪ドルは、信用度が高いけど、金利が低め
・トルコのトルコリラは金利が高いけど、信用度が低め
・メキシコペソは、信用度はそこそこだけど、金利が高い
こうなると、メキシコペソ一択のような気がしませんか?(笑)。
では、メキシコペソのスワップ投資をするなら、どこのFX会社がいいのか?気になりますよね。「スワップ投資」というくらいなので、まずはスワップ金利の高いFX会社を探します。
と言っても、数多くあるFX会社のスワップ金利を比較する時間ももったいないので、結論から言いますと、メキシコペソのスワップ金利が高いのは「セントラル短資」の1択です!(2019年8月現在)

上記のとおり、2019年8月9日現在で10,000通貨に対し、14円/日のスワップ金利が付きます。31日ある月で計算すると434円のスワップ金利がもらえることになります。
メキシコペソの8月9日時点の価格は5.447円/メキシコペソです。必要証拠金は4%ですので、約2,179円で10,000通貨が買えます。
5.447円/メキシコペソ×10,000通貨×4%=2178.8円
この10,000通貨を保有していると、434円もらえるわけですから、月の利回りにすると、19.9%になります。(年にすると234.5%!)ただし、スワップ金利だけではなく、為替の変動による差益も考えないといけないので、口座に2,179円しか入っていないと、現在価格より少しでも下落した場合、即ロスカットがかかります。FXの世界ではロスカットは、あなたの意図に反して、相場から強制退場させられる制度ですので、これは絶対に避けなければいけません。ですから、実際には投資額が2,179円とはいきません(※)が、計算上、これだけの高金利のスワップが受け取れることになります。
※このロスカットによる損失を防ぐためには、もう少し入金が必要です。といってもメキシコペソは最もリスクが低いレバレッジ1倍で54,470円程度ですので、他の通貨に比べるとかなり低予算で投資が可能です(例えばドル/円が1ドル=106円の時、同じ10,000通貨の投資(レバレッジ1倍)をしようとすると、1,060,000円が必要です)。
メキシコペソスワップ投資で一番怖い強制ロスカット(為替変動リスク)をどう抑えるのか?
メキシコペソに限らず、スワップ投資をしている投資家が、相場の急落時に騒ぐキッカケの一つが、「強制ロスカット」です。
取引に必要な証拠金ギリギリの金額しか預託していない場合(上記の場合2,179円)、為替レートが自分の思惑に反し、下落方向にわずかに動いただけで「強制ロスカット」になってしまいます。
しかし、預託している証拠金に余裕があれば、いったん為替レートが動いて評価損を抱えた状態になったとしても、相場が再度回復するまで建玉を保有し続けることができます。
(出所:セントラル短資)
つまり、強制ロスカットを防ぐには、「購入しているメキシコペソの必要証拠金」に対して、「口座残高に余裕を持つ」ことが重要です。
どのくらい動いたら、強制ロスカットになるか?の計算は以下の式から求められます。
(口座清算価値ー維持証拠金)÷取引金額=耐えられる値幅
上記のメキシコペソの例(5.447円の時、10,000通貨を買った場合)を当てはめてみます。
1.必要証拠金ギリギリしか入金していない場合
(2,179円ー2,179円)÷10,000通貨=0円
2.1万円入金した場合
(10,000円ー2,179円)÷10,000通貨≒0.78円(の下落に耐えられる)
3.5万円入金した場合
(50,000円ー2,179円)÷10,000通貨≒4.78円(の下落に耐えられる)
※「強制ロスカット」発動ルールをわかりやすく説明するため、上の図では維持証拠金の評価レートを1メキシコペソ=5.447円に固定しています。また、スワップポイントの受け払いによる資産の増減は含んでいません。実際の取引では、為替レートが変動するのにともない、維持証拠金の評価額も変わりますので、上記の計算と全く同じになるわけではありませんのであらかじめご了承ください。
さて、ここまでの説明で、何か気づきませんでしか?
メキシコペソを10,000通貨買ってスワップ金利をもらう戦略の場合、50,000円を口座に入れておけば、4.78円の下落に耐えられることがわかりました。
一方、現在のメキシコペソのレートは5.447円ですね。とすると、5.447円の下落に耐えられるだけの資金を口座に入金しておけば、理論上、強制ロスカットは作動しないことになりませんか?
つまり、逆算すると(現在のレート5.447円×10,000通貨)+2,179円(必要証拠金4%)=56,649円を口座に入れておけば、メキシコペソのレートが0円になった時に強制ロスカットが作動する計算になりますが、現実的に考えて、メキシコペソのレートが0円になることは考えづらいですよね。
ですから、56,649円を口座に入金して、メキシコペソを10,000通貨買っておけば、毎日14円、年間で5,110円のスワップ金利(※)をもらい続けることが可能となります。年利にして9.02%となります。
※スワップ金利は変動しますので、あくまでも現在の金利が続いた場合という想定です。

(出所:三井住友銀行)
ちなみに三井住友銀行の口座に預金した場合の年利は1000万以上預けても、0.01%です!メキシコペソのスワップ投資だと9.02%。実に902倍の金利がもらえます。スワップ投資が人気なのもうなずけますね。
セントラル短資に60万円を入金!ヒロ流メキシコペソの投資戦略は?
そこで、私は以下の戦略でメキシコペソのスワップ投資を始めることにしました。
・投資金額は60万円
・メキシコペソを100,000通貨購入
・0.1円下がるごとに10,000通貨追加
・投資開始時のメキシコペソレートは5.670円/メキシコペソ
この投資戦略の大前提は「強制ロスカットされず、半永久的にスワップ金利を受け取る」というものです。
強制ロスカットされないために必要な口座入金必要額は、前述でも説明した通り、以下の計算で求められます。
(現在のレート5.670円×100,000通貨)+22,680円(必要証拠金4%)=589,680円
この計算式から、589,680円を入金しておけば、メキシコペソが0円になっても、強制ロスカットはされないことになります。計算が苦手、、、というあなたのために、セントラル短資FXが便利な計算機(シミュレーション)も用意してくれています。
このセントラル短資のレバレッジ計算機で私の投資設定を見てみます。

※計算式の数字と若干異なる部分もありますが、それはレートの変動によって、維持証拠金などが変動するためです。
図中の赤線部分「ロスカットが発生するレート」や「約定値からの値幅」などを見ると、現実的ではない数字が表示されているのがわかると思います。つまり、この投資戦略だと、ロスカットは発生しないことを意味します。なので、口座入金額は589,680円でもOKということになりますが、キリの良いところで600,000円を入金しておきました。
もし、あなたが「600,000円も投資できないよ」という場合、方法は簡単です。
投資資金が300,000円なら、買う通貨量を50,000通貨に、
投資資金が60,000円なら、買う通貨量を10,000通貨に、
すればよいだけです。簡単ですね。もちろん、それに応じて、もらえるスワップ金利(実額)は減少します(年利9.02%は同じ)。
ヒロのセントラル短資FXの口座状況を公開!
私の現在のセントラル短資FXにおける口座状況です。

※口座入金額が663,496円になっていますが、これは600,000円入金前から入っていた分(63,496円)が加算されているためです。
※余談ですが、各種投資戦略を考えると、いろんな投資戦略のパターンが出てきます。しかし、各FX会社は、口座内で資金を分けることができないため、複数の投資金額を元に戦略を実行しようとしても、このように合算となってしまい、各戦略別に状況把握や履歴を追うことがカンタンにできません。FX会社に口座内で資金を分けて管理できるようにしてほしいところです。

ポジションの内訳は上記の通りです。
8月1日からメキシコペソを20,000通貨購入するところから投資をはじめ、それ以降、レートが0.1メキシコペソ以上下がった時に、10,000通貨ごとに追加していて、8月15日現在50,000通貨保有している状況です。
この時点でスワップ金利は588円となっており、半月運用しただけで0.218%の金利を受け取っていることになります。銀行の年利0.01%の約21.8倍ですね!
588円÷(5.393円×50,000通貨)×100≒0.218%
ちなみに「評価損益」はマイナスになっていますが、これは常に上下に変動するものですし、「強制ロスカット」がかからないことは計算でシミュレーション済みなので、気にせず、保有を続けます。
セントラル短資のメキシコペソ注文方法・手順は?
まず、セントラル短資FXのホームページからログインします。

ログインすると、以下のようなページが表示されます。この時点では、FX取引画面にはログインしていません。右側の「FXダイレクト+」の「ログインする」をクリックします。

そうすると、以下のような新規注文画面が表示されると思います。この画面から実際にメキシコペソの投資(購入)が可能です。

①・・・最初はドル/円になっているので、メキシコペソ/円(MNX/JPY)に変更します。
②・・・「成行」を選択します。
③・・・注文したい通貨量を入力します。単位は10,000通貨ではなく、1,000通貨なので注意。売買は「買い」を選択
④・・・「注文を確認する」をクリックして、次の画面で確認出来たら発注します。
これだけです。かんたんですね。
その後は、レートが予定通りに下がったタイミングで、通貨量を増やすだけで、あとはほったらかしで、スワップ金利が貯まるのを待ちます。
メキシコペソスワップ投資まとめ
これまで、セントラル短資FXでのメキシコペソスワップ投資について、私の口座状況を公開しながら、説明してきましたが、スワップ投資は本当に簡単なので、「案ずるより産むが易し」で、一度やってみると、文章で読むよりはかんたんなことがわかっていただけると思います。投資金額も少額からできるので、FX初心者にもおすすめの投資手法です。
最後にメキシコペソスワップ投資について、まとめておきます。
1)強制ロスカットされないプランをシミュレートする
→これは絶対重要。想定外の相場急落の時に、「〇〇万円飛んだ(泣)」などと言っているFX投資家は、このシミュレーションができておらず、どのくらい下落すれば強制ロスカットがかかるか?を理解していないことがほとんどです。理解していたとしたら、リスクを承知で投資資金に対して目いっぱいレバレッジをかけて投資しているので、強制ロスカットにかかりやすい設計になっています。
2)一度に全量買わない
→例えば私はメキシコペソを最大100,000通貨購入する予定です。しかし、相場には下落がつきものなので、最初に全量買うのではなく、一定間隔下がった時に追加投資する戦略を取っています。この戦略ですと、スワップ金利を最大化するのが遅くなりますが、為替変動による影響も少なくできます。
3)評価損益がマイナスになるのを気にしない
→ここが勝てる投資家と負ける投資家の違いなのですが、最初に投資戦略を立てるのは、どちらの投資家もやることが多いのですが、肝心なのは、「最初の戦略と違う相場になった時」です。この時に、最初の前提(投資戦略)を変更して行動する投資家は負ける投資家です。
スワップ投資で考えてみると、最初に「ロスカットされない」設定をしているのに、評価損益が膨らんでくると、ビビッて決済してしまうようなケースです。最初の戦略では、「評価損益がマイナスになっても、スワップ金利をもらい続ける」という戦略だったはずです。しかし、感情に流されて決済=損失確定してしまう投資家がいます。これでは勝てる投資も勝てなくなります。評価損益で管理する投資戦略はまた別の計画で実行しましょう。この記事に書いてあるのは、「スワップ金利をもらい続ける」戦略のみです。
以上、メキシコペソのスワップ投資の説明でした。上記の通り、私も実際に投資していますので、また経過報告もしていきたいと思います。関心のある方はぜひ実践して学んでみてください。